大島薫のYouTubeチャンネルにてこちらの体験談を紹介中!
マッチングアプリ『マリッシュ(marrish)』で知り合った人とメッセージのやり取りをして約2週間、いよいよ相手と会う日がやってきました。決戦は金曜日でした。
ここまでの数日間、結構な葛藤があったのです。
日程調整を済ませたところで、お店は私が選ぶことになり萎えた、というところまでは前回書きました。
悩んだ末、選んだお店はル○ネ横浜の中にあるレストランにしました。
横浜駅周辺、という条件は私の希望で、彼が横浜に詳しくないということだったので、
- 分かりやすい立地(横浜駅は出口一つ間違えると迷子になる可能性大)
- 高級過ぎず、カジュアル過ぎない店の雰囲気と価格帯
- 会話が弾まなかった時のために、店から駅の改札までが近いところ(これ重要!)
というポイントでお店を選びました。
想像してみてください。万が一会話が弾まなくても、食事をしているときは食事に集中していれば間がもつはずです。だけど、店を出て無言で歩く帰り道。店から駅までの徒歩5分って、めちゃめちゃ長いです。なので、駅直結の場所を選びました。
会うまでの数日間は、わりとどうでもいいやり取りが続きました。
メッセージの端々に、彼の自信のなさが垣間見えるのです。
「緊張してきました」とか、「幻滅されたらどうしよう」とか。
年下の男の子ならまだいいんです。3つも年上の男性にいちいちフォローしなきゃいけいこちらの身にもなってほしいものです。
とはいえ、「いいね!」を返して相手を選んだのも自分。「この人よさそうだな」っていう最初の自分の直感を信じたいという思いもありました。
たぶん私は、結婚できるかも分からないうちに、マリッジブルーを経験しました。
やっぱり面倒だな。今から「やっぱりゴメンナサイ」って言おうかな。もう前日だけど、店に連絡してドタキャンしようかな。なーんて。
「会いたい」「会ってみたい」というよりは、見切りをつけるために会おう、と心に決めました。
そして、迎えた当日。
彼には事前に、仕事終わりなのでデート服でも何でもない、普通の恰好で行きます、と伝えておきました。なので、当日はこんな服装。
下はライトブラウンのズボンと黒のフラットパンプスです。
お店の前で待っていた彼の印象はというと。
第一印象は、見た目も喋り方も、とにかく優しそうな人、という印象です。
自分の頭の中では、「女性と喋るのが苦手で、めちゃ暗い人だったらどうしよう」とか「今までのやり取りは全部演技で、実は超イヤな奴だったどうしよう」とか、いろいろと悪い妄想を膨らませてしまっていたのですが、それが一気に払拭されて、安心感はありました。
お互いに軽く挨拶をして店の中へ。
初めて行ったお店でしたが、おしゃれな店内で雰囲気もよく、我ながらいいチョイスだったのでは?と思っています。
料理は一緒に決めて、
・お酒 それぞれ一杯ずつ
・シーザーサラダ
・カプレーゼ
・ピザ
・デザート
・紅茶 それぞれ一杯ずつ
を頼みました。
ドリンク、サラダ、カプレーゼ。
このシーザーサラダに乗っているチーズは、ワゴンでテーブルまで運ばれ、その場で削って乗せてくれるというパフォーマンスでした。ちょっとした会話の種になるのでありがたい。
料理もドリンクもデザートも、どれもおいしかったです。きっかけが何であれ、久しぶりにおいしいイタリアンの食事ができて、私は楽しい気分になっていました。
会話はめちゃめちゃ盛り上がったわけではないですが、それなりに話が尽きずに済みました。会って初めて、どこに住んでいる、どこで仕事をしている、家族はどうしている等の話になり、彼の人柄を知ることができました。まじめで誠実な人なんだな、ということはよく分かりました。
ただ、やはり、私の好きな音楽の話を振っても続かないし、なんとなく会話の盛り上がりに欠けるし、実際に話していても、彼の自信のなさみたいなのが随所に表れて、またしても私はフォローに徹することになるのでした。
彼は、プロフィール写真はちょっと盛っていたのだけど実際の印象どうですか?みたいなことをわざわざ聞いてきました。正直、実物は写真の一割減、でした。でもそんなことは口が裂けても言えず、私は「まあ~、可もなく不可もなくですかね…」みたいな、訳の分からないことを口走ってしまいました。
彼の写真は、友達の家で友達が撮ってくれたそうです。そんなステキな友達を私に紹介してくれ、と内心思いました。
終盤では、また会ってみたいって思ってくれました?それとも、これで終わりって感じですか?みたいな質問も。私の心は完璧に決まっていました。でも、とにかくこの場は楽しく過ごしたかったので、「まあ、追い追い…」と苦笑いで濁しました。
食事は、だいたい1時間半ぐらいでした。デザートまで食べたので、おなかいっぱいです。
「そろそろ行きますか」と言いつつ時間を見ようとしてカバンからスマホを出した瞬間…。
「LINE交換しますか?」と。
もう一度言います。とにかくこの場は楽しく過ごしたかったので、LINE交換しました。
そして、気になるお会計…。
実は、マリッシュのプロフィール項目の中に、「初回デート費用」というのがあり、
「男性が全て払う」
「男性が多めに払う」
「割り勘」
「持っている方が払う」
「相手と相談して決める」
から選べるようになっています。(空欄にしておいてもOK。)
私は「男性が全て払う」を選んでいましたが、彼は「男性が多めに払う」を選んでいたのです。
お会計は8,000円ちょっとでした。
一応、財布を出して、「私も少し出します」とは言いました。あくまで、一応。
でも、彼は全額支払ってくれました!
店から駅まではすぐで、今日はここでお別れです。
帰りがけ、彼は私にスイーツをプレゼントしてくれました!
そういう心遣いはできるいい人なんです。
駅で別れる最後の最後まで、彼は、今日どうでした?女性と話すのが苦手って分かっちゃいました?みたいなことを聞いてきました。
私は「大丈夫でしたよ!楽しかったです!」とフォローしました。
実際、想像していたより良かったし、その場が楽しかったのは事実です。
そして、「またよかったら一緒に出かけましょう」みたいなことも言われました。
似たようなセリフ、食事中にもありました。ノリで私がYESと言えば何かが成立するのだと彼は思っているのでしょうか。私は「そうですね!」と軽く流しました。
はっきりYESとは言わない、言ったとしても社交辞令なんだぞ、と、心の中で思っていました。
帰りの電車の中や帰ってから、しばらくLINEのやり取りがありました。
私は、食事をごちそうになった上にスイーツまでいただいたことについて、お礼を言いました。
彼はまたもや、自分との会話大丈夫でした?みたいなことを聞いてきましたし、私は大丈夫でした!楽しかったです!と答えました。
その上で、またデートしたいです!と言われたので、「はーい!」っていう感じのスタンプを送っておきました。
何度でも言います。とにかくこの場は楽しく過ごしたかったのです。
この日一日だけは楽しく終えたかったのです。
YESやそれに近い返事は、あくまで社交辞令です。
翌朝、彼からの連絡がまだないこと確認し、私はLINEをブロックしました。
悪いけど察してくれ、と願いました。
その後、アプリの方にメッセージが届いていましたが、私は未だに開いていません。
おしまい
余談ですが…
帰りの電車の中で思ったのです。
マッチングアプリを通して、日常で出会うはずのなかった人といきなり会うって、不思議な体験だったな、と。私にとってRさんは初めてアプリで会った人で、自分の生活と全く関係のないところから急に接点を持つことって、すごく非日常の体験だな、と。
そして、なぜかふと、周りの人たちの顔が浮かんできました。職場の人たち、よく行くお店の常連さんたち、洋楽マニアの人たち…。
どれも恋愛に発展しそうな人がいないけれど、私は日常の交友関係で結構満足しているんだな、彼氏も3年以上いないし恋愛経験も少ないけれど、それなりに楽しい毎日を送っている自分は、無理に恋愛や結婚をしようとしなくても今は十分幸せ者だな、と気付かされたのでした。